Project Story
03
データアナリスト

中山の視点から見る
プロジェクト

中山 忠明 ITサービス・ペイメント事業本部

Q1プロジェクトにおける
あなたの役割とは?

現在、私たちが提供するサービスは、ソーシャルデータ提供サービスや「なずきのおと」などのソーシャルリスニングツール開発にとどまらず、それぞれにニーズに応じたデータ分析や、ソーシャルデータを活用してビジネスの戦略立案に活用するなど、さまざまな広がりを見せています。そのなかで私は、ソーシャルデータと機械学習技術を活用して、主にマーケティング領域におけるコンサルティング・分析サービスをさまざまなクライアント様に提供しています。これまでにデータ分析を手がけたクライアント様は食品・飲料、家電、金融、保険、観光など多岐にわたります。

データ分析において、我々が得意とすることのひとつに、Twitter上で消費者の解像度を上げて、消費者起点で分析することがあります。例えば、自社のブランド価値を高めたいと考えているクライアントに対して、ブランド関与度が高くかつ影響力を持っている人たちはどんな人か、また、そういう人たちにどのようなアプローチを取っていくことが最も効果的かということを、過去の発言や行動をTwitterの全量データからから導き出していく。あるいは、自社のサービスを実際に使った人たちは過去にどのような発言をする特徴があるのかを比較・分析して特徴を出し、そこからクライアントがアプローチすべき、新たに自社サービスを使ってくれる可能性が高いユーザ群を見つけ出すなどです。これらはTwitterの全量データを扱えるからこそ、可能な分析であり、実際にクライアントのビジネス課題を解決してビジネス拡大に繋げる大きな成果をあげています。

Q2プロジェクトのなかで感じた
“BORDER”とは?

現在、多くの企業が自社で保有しているデータの活用だけでなく、ソーシャルデータのような外部データの活用に興味を抱いています。とくに自社の製品がどれくらいつぶやかれているか、評判はどうかなど、マーケティングへの活用に関心を持つクライアントは相当数にのぼります。しかし、私たちのミッションは、単にクライアントの表面的な課題・ニーズに応えるだけでなく、その奥にある根本的なニーズや課題を明確にして、その“本質的な課題”に対してソーシャルデータを活用することにあります。そのなかで重要なプロセスの一つが、初期のヒアリング、コンサルティングです。この部分を誤るとオーダー通りのデータ分析結果は提供できても、クライアントが抱える根本的な課題解決には至らず、クライアントの期待を超えるような結果には繋がりません。また、クライアントからいただく相談では、ソーシャルデータで何かをしたい、何ができるだろうかといった抽象的な相談も多く、この場合も課題の明確化が不可欠です。

例えば、私達のクライアントである飲料メーカーのケースでは、当初、新商品の開発にあたってソーシャルデータを活用したいというご要望でした。しかし、ヒアリングを進めるなかで、消費者のニーズに基づいて開発したはずの商品が売れなかったり、意外な商品が売り上げを伸ばしたりと、なかなか意図通りの販売が実現できていないという課題が浮き彫りになりました。

Q3“BORDER”を超えたと
感じた瞬間は?

その原因は、消費者トレンドと商品開発のズレにありました。いま、この世代にこんな商品が流行しているとそこから商品を開発しても、トレンドの移り変わりは早いために、発売時期には別のトレンドに移ってしまっていることもあります。そこでクライアントと問題意識を共有し、商品開発に資するトレンド分析を行うことにしました。たとえば女子高生達の中でなにが話題になり始めているものか。海外では何が流行しており、それを話題にしている人々がどれくらい増えているのか。このようにトレンドが生まれそうなコミュニティに着目し、そこから大きなトレンドのなりそうな予兆を見つけ出し、次の流行に合わせて商品開発を行う、その材料となるデータを提供していきました。

ソーシャルデータを集客に活用している企業は多くありますが、我々は集客にとどまらず、商品企画や仕入れ、販売など企業のバリューチェーンにおけるあらゆるフェーズでソーシャルデータの新しい活用を提案・実現し続けています。

Q4これからチャレンジしてみたいことは?

ソーシャルデータは、消費者の“今”を知るだけのものではありません。先に述べたように未来のトレンドを予測したり、過去にさかのぼって問題点を見つけ出したりすることも可能です。またTwitterとPOSデータ、Twitterと位置情報データ、Twitterと他のソーシャルメディアのデータなど、様々なデータをかけ合わせることで、これまでにない知見を手に入れることもできるでしょう。実際、Twitterを含む複数データをかけ合わせることで、POSデータだけでは分からない、商品自体が持っている販売ポテンシャルを可視化することも出来ます。ソーシャルデータの活用は不可欠なソリューション、企業のイノベーションの源泉になると考えています。スタートアップのための戦略立案や、新規事業開発、ロジスティック改革など、無限に開かれた可能性に向けて、チャレンジしていきたいと思います。

Q5あなたのTwitter利用方法は?

こんなおもしろい商品があったとか、日常のライフハック的な投稿を調べたり、メモ代わりにつぶやいたりすることが多いです。最近は育児をする時間も多いので、育児目線で世の中を見ることが多くなっています。育メンのつぶやきを拾い上げて、子育てに優しいサービスを開発してくれる企業がもっと増えると嬉しいです。

他のプロジェクトメンバーの視点

※掲載内容は取材当時のものです